半年間の学習内容を振り返る

4月になり新しい年度が始まりましたね。一日でも早く社会が安定することを願っています。

さて、2019年の10月1日から翻訳者になるための学習を開始してちょうど半年が経ちました。かつてないほど時が過ぎるのを早く感じています。

一度ここで半年間の学習内容を振り返り、これからの指針を得る契機にしたいと思います。

まずは学習時間について見てみます。

学習時間の振り返り

合計時間は1944時間。

ここには正味の学習時間のほかに、ブログを書く時間やPCをセッティングするための時間なども含まれており、翻訳者として稼働するための作業に費やした時間をまとめてカウントしています。

無理やり可視化すると以下のようになりました。

1日の学習時間は12時間を目安にしています。それ以上長くしても私の場合は疲れが次の日に残ってしまい、パフォーマンスの低下につながるようです。長い期間走っていくわけですから、自身にとって最適化されたペースで進んでいます。

初めの1、2ヶ月は、週1日の気分転換をしなければならなかったのですが、徐々に頭と体が慣れてきて、特別な用事がない限り毎日勉強をしないと落ち着かない状態になりました。

続いてこの半年間どのような行動をしたかざっくりと確認していきます。

学習内容の振り返り

【1ヶ月目(10月)】

■特許翻訳にまつわる事柄をリサーチ
・知的財産権制度について
・ステークホルダーについて
・翻訳業界について(翻訳祭に参加)
・ツールについて
  <導入物>
  ハードウェア:レーザープリンター、東プレキーボード、ローラーバーマウス
 ソフトウェア:Trados2019、知子の情報、XmindPro

■レバレッジ特許翻訳講座の内容把握
・講座の進め方について
・学習方法について
・教材(ビデオ・テキスト)ダウンロード
・テキスト(X・Yシリーズ)を読む

■計画立案
・年間スケジュール作成
・マスターCV仮作成

■ブログ立ち上げ
Kokodokiサービスを利用してWordPressブログを作成(このブログ)

■化学・物理の学習を開始
・参考書『岡野の化学』『橋元の物理』をベースとした、高校~大学教養課程レベルの学習

【2ヶ月目(11月)】

■化学・物理の学習

【3ヶ月目(12月)】

■化学・物理の学習

【4ヶ月目(1月)】

■化学・物理の学習を一通り完了

【5ヶ月目(2月)】

■翻訳練習を開始
・化学分野(殺菌・消毒関連)
・バイオ分野(がん免疫療法関連)
・トライアル対策

■翻訳のための文法学習を開始
<学習素材>
・翻訳の泉
・ミドリインターナショナルのコラム

■バイオ分野を専門にすべく学習を開始
・免疫学(自然免疫)

■特許明細書の熟読
・化学分野(殺菌・消毒関連)
・バイオ分野(自然免疫関連)

■クライアントリストの作成を開始

【6ヶ月目(3月)】

■バイオ分野の学習
・免疫学(自然免疫、獲得免疫)
・細胞生物学(細胞・タンパク質の構造と機能、DNA複製・修復・組換え)
・バイオ実験関連(イムノアッセイ、抗体作製、治験に関する統計)

■特許明細書の熟読
・バイオ分野(抗体関連を中心に)

■翻訳のための文法学習
・翻訳の泉:一通り完了
・ミドリインターナショナルのコラム:一通り完了

■『特許判例百選』を利用した特許法学習を開始
請求の趣旨:生理活性物質測定法事件
充足論:プラバスタチンナトリウム事件
無効論:キルビー事件
差止請求:メニエール病治療薬事件
特許要件(新規性・進歩性):リパーゼ事件

■クライアントリストの作成を一通り完了
・90社分リサーチ済み

■翻訳環境整備
・翻訳専用デスクトップPC導入
・辞書購入(広辞苑、英和・和英、医学事典など計6冊)

MacBook1台の学習環境から、31.5型デュアルディスプレイ体制の仕事環境へ移行

気づきと今後の指針

0から始めて特許翻訳者として安定稼働し生計を立てるためには、通るべきステップはある程度決まっているように思えます。各ステップにしかるべき時間をかけて、一つ一つレベルを上げていかなければなりません。

学習開始当初は、早く稼げるようにならなければ貯金が底をついてしまう!と焦って先を急いでいましたが、途中から観念して、現在地と目的地の距離を正確に把握するようにし、確実に実力をつけていくことを最優先事項としました。懐事情とのバランスを考えるのが非常に難しいのですが…。

なお、必要な装備に対して先行投資をすることも、業界参入への通過儀礼だと捉えています。

「何かを得るためにはまず何かを差し出さなければならない」

過去にミュージシャンとして成功することを夢見ていた私は、当時、師匠からこの言葉を教わり、機材に対して百万円単位の先行投資をしました。

結果的にその投資は時間差を置いて回収できました。導入した機材についてのノウハウを有していたため、音楽業界への参入につながったのです。

この経験があったので、貯金を崩しながらの生活においても、大きな投資をする決断が割と容易にできるようになったと分析しています。直近では30万円のPCと10万円分の辞書を購入しました。必ず元は返ってくる、否、何倍にもして返ってこさせるという意気込みが生まれることも投資による副産物です。

翻訳の仕事獲得に向けて現在向き合うべきことは、実務に耐えうるレベルまで処理速度を上げていくことです。

ここ2ヶ月間は正確な訳文作成能力をつけることを課題としていましたが、そろそろ次の段階に進んでもよいのかなという感覚があります。

というのも、この課題ついて下記のような側面から対策を施してきたからです。

  1. 技術翻訳のための文法知識をつける
  2. 特許明細書を多読して権利文書としての文章表現に頭をなじませる
  3. クライアントが求める文体について研究する
  4. 専門分野に関しての知識を増やす

特に④では、特許明細書の公開訳の中で誤訳を見つけられるくらいの知識量、調査力がついてきたので、自信をもって翻訳してよいぞ、というGOサインを自分に出しました。

したがって、4月は実戦形式の翻訳練習を行い、受注から納品までのスキームを確立させながら処理速度を上げる努力をしていきたいと思います。

専門分野の翻訳で処理速度が1日平均2000ワードを超え次第、トライアル応募を開始します。