エステル化反応の深い理解をまずは目標に

 翻訳を行うために、理系知識の層をなるべく広く、深くしていくことを目指していますが、時間は有限ですので全ての領域はカバーできません。そのため、注目する領域のコアとなる部分を、いかに自分の中に定着させ、関連領域で応用を効かせるか、というアプローチで学習を進めていきたいと思います。

 私は典型的な文系で、高校で習う化学・物理の内容がすっかり抜け落ちているため、0から学習し直す必要があります。化学は参考書『岡野の化学が初歩からしっかり身につく』に沿って有機化学から手をつけていますが、アルコールについて学習を進めるうちに、エステル化反応を十分に理解することが有機化学を学ぶ上で重要だと認識しました。 

 エステルはカルボン酸誘導体の一つであるため、エステル化反応における原理、化学的挙動を理解できれば、共通する他の誘導体の反応機構や性質の把握にも応用できます。つまりコアな部分です。また、これまで学んできた原子軌道や付加反応などの基礎知識を確認する復習にも有用でしょう。

 従って、エステル化反応を確実に理解することを、私にとっての化学学習における螺旋階段の1週目、メルクマールにしたいと思います。これまで講座の『岡野の化学シリーズ』は1〜27(有機化学:第5〜7講)までリニアに進めてきましたが、ちょっとやり方を変えて、理論化学の分野も同時に踏み込んで、立体的な知識を習得していくことにしました。

 下記に記載したエステル化反応の理解に必要な概念を、大学の授業でも参考書籍として使用されるという『有機化学概説 Paula Y. Bruice著』も活用しながら、正確に把握していきたいと思います。

■電子構造と共有結合
・原子軌道
・電子配置
・ローンペア
・混成軌道

■酸と塩基(これから学習予定)
・定義
・酸性度、塩基性度

■アルコール
・酸化反応
・脱離反応

■平衡(これから学習予定)
・ル・シャトリエの法則
・触媒
・活性化エネルギー

■付加反応の多段階合成の基礎
・極性
・求核剤と求電子剤
・中間体(遷移状態)

■共鳴(これから学習予定)
・非局在化電子

 最後に、これからエステル化反応について学習される方にオススメの動画を紹介したいと思います。この動画ではエステルを実際に作成している実験の様子を見ることができます。反応のイメージを理解するのに役立ち、エステルがどういう物質なのかが分かりました。英語の勉強にも良いかもしれません。