免疫学を学ぶにあたって。そして情報発信について

2020年2月中旬から免疫学の勉強をスタートさせました。

参考書として『エッセンシャル免疫学 第3版』(メディカル・サイエンス・インターナショナル)を選びました。

理由としては、免疫関係の情報サイトで参考文献として、また、大学の教科書としてこの参考書が取り挙げられているからです。このエッセンシャルシリーズはレバレッジ特許翻訳講座受講生の方々の間でも定評があるようです。

確かに図や写真が豊富で、勉強意欲が刺激されますし、図とテキストを丁寧に追っていけば複雑な免疫反応を理解できるような構成が取られていて分かりやすいです。

免疫の学習を始めてみて感じたことは、とにかく内容が複雑で細かく、「MyD 88」や「NFκB」などの宇宙語が頻繁に登場してくるので、この世界との距離感を縮める努力が必要だということでした。もちろん、免疫分野の特許明細書を読むのに、免疫系の因子やメカニズムについての理解は必須です。

そこで、ここ1週間弱は参考書の1項目ごとに、その内容を編集してブログ記事としてアップしていました。こうすることで非常に理解が進みましたし、ブログ記事が蓄積されていくことに対して満足感が得られ、モチベーションアップに繋がりました。

各記事には、学んだ内容を参考書通りではなく、編集して載せ、図も自作してアップしていました。レバレッジ講座の管理人様による「ブログコメント動画」にも取り上げていただき、刺激になりましたし、図を自分で考えてからテキストと比べるとさらに理解が深まる、というアドバイスもいただきました。

なるほど!やってみよう!ということで、これまでの図の書き方を見直してみた訳ですが、自分が作図したものは参考書に載っている図をほぼトレースしたものであったので、「ちょっと待てよ、これをブログで発信することは著作権侵害になってしまうんじゃないか?」と気づくに至りました。

ブログのPV数もまだ少ないので、不特定多数に公開している、という意識が希薄でしたし、参考書の内容を“そっくりそのまま”発信していたわけではないので、著作権についてはあまり深く考えていなかったのです。

ただ、最近の新型コロナウイルスのこともあってか、以前にアップした『次亜塩素酸による殺菌メカニズム』という記事が検索されて不特定多数の方に読んでいただけるようになり、情報発信に対する意識が変わったこと。

また、Google AdSenseを始めたので、微弱なりにも収益が発生する可能性のあることを鑑みて、記事にする内容については責任を持たなければならない、とようやく自覚できたわけであります。

ただ、参考書を編集してアウトプットすることは、私にとって内容を理解する有効な手段であることに気づいたので、可能であれば続けていきたいと思い、出版社に相談してみることにしました。

結果はNG。

私的利用の範囲で内容をまとめることはもちろんOKですが、不特定多数に公開されるブログのようなプラットフォームにアップするためには、著作権者から許諾を得て使用料を納めなければならないとのことでした。使用料はケースバイケース。

編集した文章や自作の図でも、大半の内容がその情報源によるものであることが分かればNGだということ。つまり、引用の範囲内に限られるということでした。

また著作権についての理解を深めるべく、一般社団法人出版者著作権管理機構にも、私のような行為が複写に当たってしまうのか確認したところ、「出版元に確認してください」とのことでしたので、出版社によるものなのかもしれません。

確かに、自分の作品がどこかで編集されて、無断で使用されているとしたらあまりいい気持ちはしませんよね。反省。疑われることはしないに限る。

ということで、これからは参考書の内容をまとめることは個人の範囲で行いつつ、ブログでは理解した内容をオリジナルで分かりやすく、多くの方に伝わるように、アウトプットする練習をしていきたいと思います。

それにしても免疫学の内容は非常に面白い。自分の体の中でこんなにも複雑なシステムが稼働しているのかと感心してしまいます。

翻訳業の専門分野としてまず免疫学を選んだ理由としては、社会的ニーズが多いということもありますが、個人的にこの分野への関心が高く、研究が発展してほしいという熱があることです。

具体的な熱に関しては、免疫学をある程度広く理解できた際に、語れるものであれば語ってみたいと思いますが、まずは勉強!

ということで継続して頑張ります。